2020年09月29日

最近のデータ復旧事情(ファームウェア編)

データ復旧には製造ロットの完全一致が必要。

ハードディスクのデータ復旧で重症の場合 ファームウェアを調達しなければならない場合があることは少し知られてきたようです。
また SeaGateのHDDはファームウェアナンバーが記載されています。
このファームウェアNo.使用している部材により細部のパラメーターが異なりファームウェアNo.が一致しただけでは他のHDDで流用はできません。
そのため全く同一のロットか 「多分同じような部材を使用しているだろう・・・」という期待を込めて製造年月日の近いロットを探すことになります。
少し前は 近いロットで代用できることもあったのですが 最近はほぼ皆無 全くの同一ロットでなければ復旧できなくなっております。

Web上には「同じファームウェアナンバーの基盤を載せ替え・・・・」等の記述が未だに見受けられます。

これらは嘘です。大事なデータが入っているハードディスクでは決してやらないでください。
firmware1.jpg
posted by den-now at 19:31| Comment(0) | 日記

2020年09月23日

データ復旧すべきかどうか?

データ復旧業者が言うのもなんですが 
「ほんとにデータ復旧する必要がありますか?」

何度かホームページやブログで触れてますが本当にデータ復旧しなければならないファイルはそんなに多くないのではありませんか?

「子供の小さい頃の写真がこのパソコンにしかないので、いくら掛かっても・・・・」
よくかかってくる電話です。

でも お話を聞いて、初期調査に掛かって一週間後ぐらいに
「重度障害で〇〇万円ぐらいは掛かりそうです。」
というメールをお送りすると

「考えてみます」あるいは「女房(主人)と相談します。」
       ↓↓
「やはり 復旧は断念します。」
というケースは結構あります。

その写真がなくても(有るに越したことはありませんが)考え方によってはなんの問題もないのです。

私どもが提示する〇〇万円が高いか安いか というところはありますが その金額がお客様にとってデータの価値に見合うかどうかということです。
よく
「データ復旧業者に依頼すると高額になる」と言われますが お客様がその金額に見合わないと思ったら復旧中止となり 我々業者には一銭も入りません。(調査費用が発生する場合はありますが)
高い金額を提示することはその仕事を失うこととの両刃の刃でもあるのです。
※最初に高い見積もりを出し、「キャンセルする」というと値段を下げてくる業者も確かに存在します。
 まあそれは”信頼できないデータ復旧業者”と言っても過言ではありません。

あるお客様「は新婚旅行の写真がすべてなくなってしまった。」と言って私どもにご依頼をいただきました。
調査の結果
「10万円のお見積りとなります。」
「ちょと考えて返事します。」
翌日
「その金額でデータ復旧するならもう一度旅行に行って思い出を作り直します。」
と奥様からの返事。

今までで一番素敵な理由でのキャンセルでした。
tumagoi.jpg
posted by den-now at 13:15| Comment(0) | 日記

2020年09月21日

回転しない(動いていない)ハードディスク

「どうもハードディスクが動いていないみたいなんですが」
HDDデータ復旧のお問い合わせをいただくときにこう言われることがあります。
さらに注意深く観察する方は「回転していないみたいです」と云うことに気が付きます。
そういわれる方は大抵
「症状が重いんでしょうね?復旧できますか?」

実は回転していないハードディスクは案外復旧できる可能性が高いのです。
復旧不能の内 かなりな割合を占めるケースはプラッター(回転している円盤)の磁性体剥離です。
これはデータ復旧のもととなる磁気情報が消失しているので復旧のしようがありません。
回転していないハードディスクが磁性体剥離していることはほとんどありません。

というわけで 「HDDが回転していない」とお嘆きの方 お気軽にお問い合わせください。
RIMG0225.JPG
posted by den-now at 12:03| Comment(0) | 日記