今まで何度も書いているように『基盤交換』ではデータ復旧はできません。
1.ファームウェアが一致しない
2.ファームウェアのパラメーターが異なる
3.使用している部材が異なる
等の理由によります。
ハードディスクベンダーによってはHDDにファームウェアナンバーを表記しているものがあります。(Seagate等)
これを見て「同じファームウェアのHDDを入手したがこれで復旧できるか?」というお問い合わせもあります。
答えはNO
なぜなら ファームウェア自体は同じものでも そのロットの使用している部材(ヘッドその他)によってパラメータが異なるからです。
特に最近は 同一のロットのものでなけれがまずファームウェアは一致しなくなっています。

自己流に解釈して「ファームウェアが一致すれば基盤の載せ替えは可能だ」ということで載せ替えて更に悪化させる場合も少なくありません。
特に 「自分はパソコンは得意だ 何台も組み立てたことがある。」という人ほどこの罠に陥りやすいと言えます。
パソコンを何台組み立てても、パーツを載せ替えて修理できても 残念ながらHDDのことを理解できるわけではありません。
同じメーカーのHDDであっても機種や生産時期により 障害の傾向や程度は大きく異なります。
あるメーカーの最近のHDDは障害発生時にプラッター上のファームウェア領域を壊してしまう傾向にあります。
この領域を壊すとデータの復旧はまず望めません。
またあるメーカーのHDDのサーバー用の高価なものの方が一般向けより壊れやすいように思います。
これらは ハードディスクの構造、システムが判っていてさらに何千台、何万台もの復旧を手掛けてきたものでなければなかなかわからないと思います。
障害が発生してしまったら 下手に手を付けずまずご相談ください。
<<重要>>
※ハードディスク(SSD含む)は必ず壊れるもの。
※RAIDといえども壊れる(確実なバックアップが必要)。
ということを認識してください。